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【映画】ヴィクトリア女王~世紀の愛

 ふふっ♪ … 今日は久々にみーはーもーど満開のお話?になるかもしれません。 素敵なかたに出会い、ふふっ♪… となっています。

 …そのかたは、もう今はこの世におられず、たとえおられたとしても手の届かない世界においでのかたです。 このかたは、ヴィクトリア女王の夫君でおいでのアルバートさま … 。

 「ヴィクトリア女王 ~世紀の愛」というレンタルDVDで出会いました。このかたのことは、歴史の中のお話として、またロンドンを観光したとき(はるか昔…)のお話として、その”内助の功”ぶりを少しきいてはおりましたが、この映画を見まして、すごい!…と。

 …この映画は、大英帝国の黄金時代を築いたヴィクトリア女王が、幼いころから、王位継承者として、周囲の権謀術策に巻き込まれかけながらも毅然として我が道を選び、即位し、そして、女王として生きていくお話で、その中で結婚も政略となってしまいそうな状況下で、たぶんきっと冷静な恋をして、同じ年の従弟であるアルバートと結婚し、共に国を守っていくというお話です。

 映画としては、あまりに直球のお話で、権謀術策にかかわる人たちもとても上品に?まとめあげられているので、ドラマとしてもほかのエンターテイメント映画に比べますとものたりなさを感じるかもと思うのですが、これくらにおさえられているからこそ、いとやんごとなき世界のことがそれらしく感じられるのかもしれません。映画の原題が、”The young Victoria" というように、ヴィクトリア女王の治世中の史劇というよりも、若き彼女の人生にフォーカスしているので、歴史好きのかたは物足りなさを感じるともきいています。

 で・も・ いいのです♪… この映画の中のアルバートさまは、とても素敵です。(俳優さんは、特に印象に残っていなくて、あくまでも役柄としてですが) 豊かな知性を持ち、しかもそのあらわしかたがとても抑えられていて素晴らしく、男性として真摯にとんでもない特別職を運命に持ってしまった女性を愛し、支えていこうとする様子に惹かれます。そして、いわば”サシミノツマ”の自分の立ち位置に悩むところですら、その冷静な抑制はきいています。 22歳で結婚し、41歳でこの世をさるまで、世紀の女王を支え、9人もの子供のパパとなり、大家族のおとうさん…としてがんばったアルバートさま。

 … 凛として、強い意志としなやかさを持ち、夫の死後は2年間は公式行事にも出ず、終生喪服で通したといわれるほどに夫を愛した、強い女王として生き抜いたヴィクトリア女王のありかたとともに、その凄烈さが、心に残りました。

 私が一番好きなシーンは、二人が政略的にお見合い?をしたあとに、ほかの人もいる部屋でチェスをする場面です。チェスの動きにこめた二人だけに通じる会話… この瞬間が、この二人のターニングポイントだったのだろうと思います。こんなふうに戦略?を語り合えるってなんと素敵なことかと思わずにいられませんでした。

 人生にはきっと、そんな”始まりの瞬間”があるのでしょう。

 … 知性がやわらかにぶつかりあった瞬間に芽生えはじめた信頼 …というのでしょうか。知を持つ動物としての人間の冥利につきることかもしれないと思いました。そしてその信頼が愛になるというのは、最高だと思いました。

 

 … このお話に限らず、映画の中、本の中の人には、ずいぶん、”きゃっ♪”… となって、ここまで大きくなりました。昔、映画や本でぽろぽろ泣いてしまう私に、「どうしてそんなに泣く? これは作り事にすぎないのに?」…と、いったかたも何人もおられました。でも、絵空事の世界でも、素敵なものは素敵なのです♪ むしろ、そんな素敵を創造できるのが、絵空事の世界の素敵さではないかと思います。

 映画自体の評価とは別に、ひさびさに、”ふふ~☆”…キャラにであえてちょっと幸せにになりました。さっそく、このアルバートさまの人生をもっと知ってみたいと思い、本を探してみたのですが、さすが正統派サシミノツマ…さまなのでしょう。ご本人だけの本はなかなかなく、愛妻ヴィクトリア女王に関して書かれた本の中でやはりこの映画のイメージと同様の人物像であるアルバートに、ひっそりとであうことができました。

 豊かな知性とその抑制のきいた表出、妻への深い愛情、自分の立場を運命と受け入れる度量の大きさ…  

 こんな人とともにいられたからこそ、戦う女王といわれるほどに、強く君臨した人がその運命を担えたのでしょう。

 素敵な素敵なアルバートさまでありました… (うっとり…)

 

 この映画は、”映画”が好き…というかたには物足りないかもと思いますし、もしかしたら、女性向きの映画なのかもしれませんので、すべてのかたにおすすめ…というわけではありません。が、英国の歴史の一部として興味のあるかたには、

 ”ヴィクトリア女王”…君塚直隆氏箸 (中公新書) を手にされてみられては…と思います。

 

 それにしても、ふと気が付いたのですが、最近、本や映画を見て、おもいっきり涙を流す(あとで頭痛がするほど)ことがめっきり減ってしまいました。それどころか、涙も減ってしまったような…。本や映画をあまり手にしていないということもあるかもしれませんが、何よりも、日々の実際のことに気がいってしまいまして、その世界にひたることが十分にできないようで。 感性が鈍りきってしまっているようで、悲しいです。

 自分の心のつまり(血栓)のようなものを涙で流せるような作品にであいたい…と思います。

 しかし、かといって、本屋さんで、”泣ける!”本シリーズ…というコーナーを見ると、それもまたどうか…と思い、そういうコーナーから離れてしまう自分がいます。素直ではないですね…。

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