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【映画】英国王のスピーチ

 とても良質の映画に出会えました。「英国王のスピーチ」… 素晴らしい作品でした。

 現イギリス女王の父君にあたられる先代の王、ジョージ6世が、”王冠をかけた恋”で王位を退いた兄に代わり即位することになり、吃音というコンプレックスをあるアドバイザーとの縁もあって克服し、歴史的に困難な局面をむかえる大英帝国の”王”としての役割を果たしていくという史実に基づいたものです。

 2時間あまりのあいだに、無駄な時間?というのがまったくなく、かといって、過度な演出もなく、非常に抑制されてよく計算された、そしてもちろん今は亡き ジョージ6世とそれを支えた人たちへの深い敬意によって、とても気持ちのよい仕上がりになっている作品でした。

 そこにちりばめられている”シェークスピア””大英帝国””王室”… 歴史的な流れの中で、表舞台でない部分の深さに触れることができ、キャスト、音楽、ほかも違和感なくすべてがそこにある映画でした。

 映画館に置かれていた読売新聞の広告の中に書かれていた歌舞伎役者:中村吉右衛門氏の言葉が一番端的にこの映画の魅力を示しているように思えましたので、そのままここに書かせていただきます。

 ”あらゆる運命と闘っている人にとって、これほど勇気づけられる物語はありません”

 …みんな誰しも、背負うべき運命というものがあるのだと思います。”王”となることを運命づけられた人が感じるその重みはいかばかりのものかと、この映画を見てはっとさせられました。ノブレス・オブリージュ…という言葉以上の壮絶さがあるのだと思います。その運命を背負うには。 そして、その与えられた運命に、ただただひたすら、誠実に向き合っていったこの王様を尊敬せずにはいられません。

 こんな王様と比べるにはあまりに些少で書くのもためらわれるのですが、私もたまに人前で話さないといけないことがあり、そんなときには、あがってしまったり、言葉を忘れてしまったり、いろいろいろいろで…。本当にいつも四苦八苦しています。散歩しながら、ポケットにストップウォッチを入れて、ぶつぶつ言っている私の横を通り過ぎていく人など、本当に怪しそうな顔で振りかえっていかれて、しまった…と思うことしきりです。いつも自分は下手だ下手だ…と思っているのですが、努力が全く足りないのだとこの映画を見て反省することしきりでした。また、自分の本当に些細で些少なdutyからですら、時に逃げ出したくなる時があります。そんなこんなを思うとき、本当に自分の中に戻ってくることの多い深い作品でした。自分が恥ずかしくなる映画でもありました。

 王は孤独で重く。特に大英帝国の王を運命づけられているということはどれほどに大変なことか…。想像に絶するものがあると思いました。

 ところで、この王様を演じられたコリン・ファースさん… 本当に素敵でした。1960年生まれ。御年51歳…。ふーみゅ…。誠実さあふれる演技でした。 久々に、机の前に”写真”が増えそうです。 それにしても素敵です…。(ため息…)

 

 この映画は、海の向こうのかたから、”日本で公開されたら是非見に行って”と薦められて知った映画で、今朝も”今日、行きますか?”とせきたてられ(?)でかけたのですが、本当に素晴らしくて、薦めていただいてよかったと思いました。

 国は違えど、人生は違えど、感じるもの、通じ合うものがあると感じました。きっとそれぞれに背負うべきものがある人間だからでしょう。

…追記… オスカーをとったとのこと… とてもうれしかったです。

 

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