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【映画】ダウト

 あるカトリックの学校にて。司祭がある特定の男子生徒にいろいろとかかわっていることから、修道女がその司祭に疑念を抱き、彼を追い詰めていくお話。

 メリル・ストリープさんが修道女役を好演されているときいていて、以前からぜひ見たかった映画をレンタルDVDで見ました。…メリル・ストリープさんが好演しているという以外、ストーリーもなにも情報を持っていなかったので、観終わって、正直なところびっくりしました。

 単細胞人間ですので、いつも右か左、白か黒、YESかNO…がはっきりしているような世界でばかり、極力息をしようとしています。それだけに、“灰色”の世界は、かなり息苦しいものがありました。

 また、”疑念”を疑念以上の確信で、司祭をおいつめていく、メリル・ストリープさん扮する修道女の言動には、恐怖とも不快感ともいうような反発心を持ってしまい、なんて心に悪い映画だろう・・・と思いながら見てしまいました。考えの深きに及ばない若い修道女もまた然り。そして、そんな修道女の追及に対しての司祭の煮えたぎるような怒りをおさえた言動など、とにかくそのギリギリ感がすごいと思いました。

 ストーリーに埋没している間は、なんて苦い味の映画なのか…と思ったのですが、見終えて、反芻してみますと、それだけの苦さを演じた女優さん、俳優さんそれぞれの演技が”すごい”…としか言いようがありません。オリジナルは舞台作品なのだそうですが、まさに、力があるキャスティングあってこその作品だと思いました。

 偏執的で、満たされていないと感じる修道女を演じたメリル・ストリープさんの前回出演作は、ABBAの曲にのった”マンマ・ミーア”であったはずで、その両者の対比には驚かずにいられませんでした。

 

 ちなみに、この映画の冒頭からでてくるマリアさまの像…。まったく同じ(多分型が同じ…)ものが母校にもありまして、思わずまずそこから反応してしまいました。両手を軽くひろげ、すべてを受け入れる慈愛に満ちたマリアさま。対局としてとても象徴的でした。

 

 疑いは人を美しくは変えないものなのでしょう…。

 

 

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