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【読書】新日鉄vsミタル

 以前、NHKスペシャルで、新日鉄が、敵対的買収をしかけられるかもしれないミタルに対して、どう対応していこうとするのかを描いたドキュメンタリー、「敵対的買収を防げ ~新日鉄トップの決断~」を見た時に、背筋に走るものを感じました。

 インド出身のミタル氏が、次々に世界中の多くの鉄鋼会社を買収していき、その膨大な力をもって、ヨーロッパの鉄鋼会社アルセロールを買収。その次に、ミタルが買収をしかける相手は、その高い技術力を欲しての新日鉄だ…と言われたりしていました。

 そして、新日鉄は、アルセロールとミタルの攻防戦を調査・分析まとめた資料を作成。そこには、”(敵対的買収をもしも、しかけられたとき、)万全な買収防衛策は存在しない…。”と分析されています。

  新日鉄のトップ、三村氏は、その状況にどう対処していくのか…。

 息詰まるような番組の内容を本にまとめたものを読み、あらためて、背筋に走るものを感じました。

 トップとトップの一騎打ち?のような会談シーンに向かう緊張感はすごく、どんなフィクションよりも、世界的規模の会社で実際に行われているシーンであるだけに、せまってくるものがありました。 両社のベールにはばまれての取材の苦労も、行間からにじみでてはいましたが、欲を言うならば、もう2歩、3歩。踏み込んでいただきたいと願うのは贅沢すぎでしょうか。

 企業は? またそのトップはどうあるべきか?…

 非常に深い部分を勝手に思わずにはいられない本でした。新日鉄とそのトップの行動はまさに王道と言えるような道です。企業風土によるものが大きいと思いますが、それでもそこに至った想いに熱くひかれます。 とてもわかりやすくおもしろい本ですので、いろいろなかたにおすすめしたいです。

 

 ちなみに、この敵対的買収ですが、今はその危機がとりあえずさったと言われています。昨秋のリーマンショック以来、ミタル、新日鉄ともに株価は大きく下落したのですが、新日鉄よりもミタルのほうの下落率がはるかに大きく、それによって、時価総額の差が縮まったことによります。

  

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