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【読書】ぼくと1ルピーの神様

 このたびアカデミー賞を受賞した”スラムドッグ&ミリオネア”という作品の原作、”ぼくと1ルピーの神様”は、とてもおもしろい小説でした。

 インドの孤児ラムは、クイズ・ミリオネアのようなクイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ち取るのですが、学校にもまともに行っていない彼にそんな難問を答えていけるわけがない、そこに何か不正があるはずだと、彼は警察に逮捕されてしまいます。(裏ではそんなまさかの賞金を払いたくない制作会社の事情ありで) ところが、彼がそれらの難問を答えていくことができたにはあるわけがありました。

 彼が歩んだ人生とともに、なぜ彼がその問題を解けたのか…が解き明かされていくこの本はインドをのぞき知る上でもとてもおもしろい本でした。映画でどんなふうに表現されていくのかなんとなく想像がつくだけに、映画も早く見たくてたまりません。

 構成が実に巧みで、最後まで飽きることがありません。またこの本の中に、いろいろなインドの断面もでてきます。タージマハールを訪れたときに、その想像を超えた美しさに惹かれたこと、またその近くのアグラ城前でたくさんみかけた、多くの身体に障害をもった子供たちの姿、また、ハリウッドをもじってボリウッドといわれるほどの映画の都ボンベイ(今の名前はムンバイ)でたくさんみかけた映画のポスター、そして実名が出てくるインド映画のスターたち…。いろいろなシーンがとても心に響きました。インド好きのかたにはもちろんそうでないかたにもおすすめしたい本にめぐりあえましたので、ぴゅんとご紹介までに。

 お手に取られる前に、ラム・ムハンマド・トーマス。…主人公のこの名前の意味を少し考えてから入られると、この本をよりいっそう楽しまれるのではないかと思います。インド人を描いた作品”その名にちなんで”といい…本当に名前に表現されるものは大きいと感じます。 

その名にちなんで (新潮文庫)

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