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【映画】ノーカントリー

 いろんなかたのサイトでこの映画が書かれていて、気になっていました。腰をすえて見る必要がありそうで、なかなか手にとれなかったのですが、やっと「ノーカントリー」を見ることとなりました。

 本当は平凡に生きるはず?だったベトナム帰りの溶接工の主人公が、思いがけないことから麻薬密売組織のお金を手にしてしまい追われる身に。それを追う男というのが、自分のルールで生きている男で、さらにその男を追う保安官とともに、緊張が途切れることのないストーリーができていました。

 研ぎ澄まされた緊張感がびしびしと伝わってきて、また、どこか幼げでさながら娘か?と思うような溶接工の妻や、モーテルのフロントやお店の店主、それに少年たち、さらには婿殿に満足できないおかあさまにいたるまで、それぞれの人の配置のバランスがとてもよくて、細部への気配りが感じられ、それだけに、どこも見逃せない…気がして、鑑賞後はその緊張感のあとだけにどどっと疲れました。最後の方のシーンで、あの事故は何故?という疑問が残って、何度もスローで戻して再生してみたのですが、謎が解けずで。(でも、ここに書いてしまうとネタばれになってしまうので書かずにいましょう…)うーんと、考えこんでます。

 さらに、最後のほうでの保安官の語りが意味するものが、わかったようなわからないような不思議な余韻を残しました。結局一番全体を見通していたのは、あの妻であった…と最後のほうのシーンでの、あの一見、頼り通し…であったと、妻の言葉の中に短く全貌をあらわしていることがなんだか不思議な気がしました。

 自分流の価値観では生きていきにくくなっている。特に、ある年齢以上の人間にとっては…。そんなときにかたくなに自分が生きてきた流儀でいきていくのか、はたまた時代にあわせながら渡っていくのか…。

 この映画のメインの3人の男性のそこにいるありかたを角度で表現するならば、119度 120度 121度…くらいの間隔に思えました。さらにこの映画で何度の出てきたコインの裏表は角度にたとえるならば180度&180度感覚。そして、一人だけのルールで全部決めていきていくのだとしたらそれは360度。そのバランスが鑑賞後に印象に残りました。

 緊迫感が大きくて全編通してもう一度見るパワーには自信がないのですが、返却までに、もう少し深めてみてみたい、とにもかくにも力のある作品でした。

 DVDのおまけには、“デクスター”の一話があり、こちらのお話にもびっくりです。BONESならぬ、BLOOD?

 さて、しばしのんびり休んでしまったのでそろそろ始動せねばなりませぬが…。なんだかもう体から根が生えてしまっているようで…。(どっしり)芽がでればよいのですが…。

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