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【映画】感染列島

 周囲でも”見る前に話題になっている映画”を見てまいりました。”感染列島”です。

 <ストーリー> お正月明けの日本。ある男性が発熱で病院に診察に訪れました。診察にあたった医師は、ウィルス確認用キット?でインフルエンザとは確認されなかったので、そのまま薬だけ処方してその男性を自宅に帰すのですが、翌日再び運び込まれた彼の状況は変わっており、新型インフルエンザへの感染と考えられました。

 その男性の妻も感染しており、また、その男性の治療にあたった主任医師にも感染し、この医師は亡くなってしまいます。

 最初にこの患者の診察にあたった医師は、自分が見落としたことが原因で…と自分を責めます。そしてその病院にWHOから派遣されてきた女医とともに、対応にあたります。

 また巷では、鳥インフルエンザがおこっており、その養鶏業者や娘は周囲からのいやがらせをうけていました。

 そのインフルエンザはどこからきたのか? どうしたら治療できるのか?…

 やがて感染はどんどん広まっていきます…。

 <感想> 私は医療の素人なのでなんともいえないのですが、その素人目から見て、”???””これはこれでいいの?”…というようなポイントがいくつもありました。

 また、流れていく物語の中なのできちんと確かめたわけではないのですが、”カレンダー的に状況やデータがおかしいのでは?”というようなところもありました。

 後半になると、さらにいろいろな”まさかそんな”…というところがでてくるのですが、なんといっても2時間少々の中でお話を終結させようとすると、いくらでも”???”はあるのはあたりまえかもしれません。

 タイトルの”感染列島”も、うーん…。微妙です。“列島”というにはごく狭い範囲のことしか扱われていませんでしたし、またこれだけ世界中と人が行き来している中で、この国から出ていかない…というのも非常に不思議です。

 そんないろいろなうーん、うーん…はありますが、でも、とにもかくにも2時間以上の上映時間を退屈することなく、ハラハラと見てしまいましたので、パニック映画としては、それなりに評価されてもよいのではないかと思いました。(インフルエンザに関してのドキュメンタリー番組ではないわけです)

 これは、“インフルエンザ”を触媒として使った、人の心を語る映画だと考えました。その人の心の交わりかたにもいろいろなバリエーションが含まれています。

 職業的に危険と対峙する人の心や、その家族とのこと。愛する人を突然失う人のこと。噂や憶測によっていわれなき被害者になる人のこと。権威を守ろうとする人のこと。自分が多大な被害をうんだ加害者になっているのではという重圧を抱える人。えとせとら…。

 メインは医療関係者の葛藤ですが、いろいろな人が、さまざまにどこか反応できるポイントがある映画だと思います。それだけに、少しデパート的陳列になって、メインの登場人物たちの心であっても、ほりさげかたが中途半端?であることは否めません。でも、多くの人の心にどこか届くことがあってこそのパニック映画?だと思いますので、この映画はこれでよかったのではないかなぁと思いました。

 同じく細菌感染を扱った映画では、忘れられない映画がいくつかあります。「アウトブレイク」「復活の日」「カサンドラクロス」など。私は、ストーリーの完成度という意味では、これらの映画のほうがさらに好きなので、もしこれらの映画を未見のかたには、ぜひおすすめしたいです。

 そのほかにも、この映画はなんといろいろな映画とクロスしていくことか…。

 たとえば、隔離病棟のスタッフ選任のシーンでは、さながら、「出口のない海」のような特攻隊の映画を思い出させられるようなものでした。ネタばれ?になるので書きませんが、なんとなくあの状況に違和感を持ってしまいました。選択の自由が与えられているようで、あの場ではどこまでその選択ができるのかな?と…。また、職業的立場よりも家族とのほうを優先した場面としての「ディープ・インパクト」も脳裏をよぎりました。

 そのほかいくつか思いついたことを書きますと…

 …最後のほうでキーになるのはある絵本からの言葉です。ネタばれになるので書きませんが、絶望的な状況で”希望”を失いそうになるとき、結局たどり着ける心の平安はそこしかないのかも・・・と思いました。

 また、写真の使いかたが上手だとも思いました。

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 もうはるか昔のことで、どこで聞いたのだか、何で読んだのだかも定かではないのですが、はやり病…について、こんな言葉を読んだことがあります。”どんなにひどいはやり病でも、それにかかって死ぬ人が3分の1。かかっても死には至らない人が3分の1。そしてかからない人が3分の1。”なのだと。

 新型インフルエンザのことを聴くたびにこの言葉を思い出しています。

 …映画館では、後ろのほうの人が咳をされているのが、妙に気になっていたのですが、今、少し喉が痛いです。それがそのかたからの咳によって生じているかどうかもわからないのですが。病院に行く方がよいのか、どうか…。最初の方で咳をされていた人の咳は後半には聞こえず、むしろ泣いておいでのかたが多くなった”感染列島”でした。

 

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