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2008年10月

【読書】夢をかなえるゾウ

 ゾウの鼻をしたガネーシャという神様が突然やってきて、how to live の指南役となるというこの本。…いろんな人からこの本の話題をふられたことから、読んでみました。

 まず私は、相手の人のことを”自分”…と呼びかける話し方をきくのが苦手なほうなので最初のほうは、とってもひいてしまい、しばし苦戦していたのですが、最後はいっきにページが進みました。巷にたくさんある人生の指南書と同様の内容ではあるのですが、神様にかたらせ、古今東西の神様、仏様、偉人さまたちが全部お友達か教え子かになってしまうところがすごいところです。こんな切り口もあるのだなぁとその点に感心した次第です。

 ガネーシャといえば、インドでとても愛されている神様で、ゾウの鼻のついた顔と、ぷっくりのおなか(イマドキの表現方法でいくと、メ●ボ??)…がトレードマークですが、絵などで見る表情はけっこう真剣で真面目なものが多い(それはもちろん、神さまですから・・・)だけに、この本のノリには苦笑しました。

 ちなみに、先日ひょんなことから手にしてとてもおもしろかったコミックでは、世紀末を無事にかわしたキリストさまと仏陀さまが、ほっとひといきつこうと?一緒にこの時代で同居して…というもので、どちらもこんなふうに神様を…とびっくりしました。

 もったいない、もったいない…。と思いながらも、特にこのキリストさまと仏陀さまはとてもよく描かれていて、おすすめの一冊です。

 

 ということで、ガネーシャさまに導いてもらった知恵で、夢を少しでもかなえていけるように頑張りましょう。

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【映画】最高の人生の見つけ方

 家族的には恵まれなかった大富豪(ジャック・ニコルソンさん)と、誠実に生きてきた男性(モーガン・フリーマンさん) それぞれに余命いくばくかとなり、同じ病室となった男性二人が、人生であとやっておきたいこと(=棺桶リスト)を作って、それをしていくというストーリーの映画をレンタルDVDで鑑賞しました。

 ちょうど、同年代の同性の知人と”象の背中”(小説のほう)の感想を語り合ったばかりだったので、かねてより、男性版“死ぬまでにしたい10のこと”…と聞いていてみてみたかった作品をみてみようと思いたってのことでした。

 最近、自分の人生の中でのターニングポイントと感じることが多く、曲がり角を大きく曲がったことを感じてはいるものの、その一方で”これから”が見えないと感じています。自分の人生がこれからどんなふうに過ぎていくのか…。予測しようと思っても具体的に予測ができず、また、一応きっと医学的にはまだまだ健康な私には、余命予知というのがまだ想定難。ただ、今思うことは、自分がもう若くはないことと、自分がしたいことをしておきたい…ということに貪欲になっているある種のあせり?のようなものを感じていることでした。それだけに、こういう想定の映画というのは、“何をしたいと思うのか””それをどう実行するのか”…が気になるところであり、最後まで、そのリストがどうなっていくのか気になりながら観ました。最後まで、ひっぱる力がある映画だったと思います。

 でも…。でも…。うーん。うーん。

 でも、なんとなくこれは自分とは別の世界のことだと感じて見終えてしまいました。

 名優二人とそういうシチュエーションでは、どんな感動があるかがある程度予測できてしまうだけに、その期待値を背負った分だけ、あるいは不利な映画だったのかもしれません。だから、プライベートジェットで、極めて効率よく各地を巡る旅というのものから心が乖離してしまった感があります。たしかに時間的にも体力的にも限られた中でのこととなると、こうなってしまうのかもしれませんが、自分には縁のない解決法であるだけに、遠く感じてしまいました。

 ちなみに、私も、生きているあいだに行ってみたいところ、やってみたいことっていくつかあって、そのうちのひとつでも、ふたつでもできたらいいなぁと思うのですが、あと自分が動けるのがあとわずかとわかって、ではではありったけのお金で“効率よく”そこここにいって、それらをやろうとするかというと、やっぱりNOで、その中のひとつでも、大事に思いながら実現まで漕ぎつけられたら、それだけで満足できそうな気がしています。

 モーガン・フリーマンさん演じる男性と家族とのことというのも、うまく書けないのですが、なんとなく、すんなりと心に入ってこない違和感を感じました。うーん…。なぜでしょう。

 

 でも、心に残ったこともあります。それは、富豪の秘書役さんのことでした。この秘書さんのセリフの一つ一つは心に残り、もしかして、”最高の人生の見つけ方”というのは、こういう人たちをそばで見る秘書役をすることかも・・・と思ったりしました。

 もしかしたら男性と女性で人生に望むものが違うかもしれず、また年齢的にも差があり、やはりなんといっても実際にその状況になっていない自分では想像およばないところがあると思いますので、あまりとやかくは言わず、ただ、自分の心とは乖離していたとだけにとどめて、さて、では自分のこれからの人生は…? 自分が死ぬまでにしたいことは?… という自分なりの命題にむかっていこうと思います。

 

 最高(best)でなくてもいいです。betterでなくてもいいです。goodやwellやOKや、あるいはわぉ☆を重ねていけたらいいなぁと、この贅沢な映画と向き合って思いました。

 …ちなみに、映画の中に、亡き妻のためにその廟であるタージマハールを作ったムガール帝国の皇帝シャー・ジャハンのことがでてきますが、14人の子宝に恵まれた…というこの皇帝が、息子によってタージマハールが見える対岸の城アグラ城に死ぬまで幽閉され、その城のテラスからタージマハールをながめて晩年を過ごしたことを考えると、この映画の中のこのエピソードは、うーん、うーん…でありました。

 

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【映画】PS.アイラブユー

 …タイトルをご覧になられて、はて?と思われたかたもおられる…かも??…しれませんが、中島みゆきさんシリーズが、ビートルズシリーズになったわけではありません。今日、ふっとあいた時間にすっぽりはまったもので、久々に映画を見てまいりました。それが、この”PS アイラブユー”です。

 冒頭、すごい夫婦喧嘩からはじまるこの映画。でも、その喧嘩のあとのシーンは一転します。限りなくやさしいその夫は脳腫瘍で他界。残された妻は、その事実が受け入れがたく、呆然と、引きこもり生活にはいってしまいます。そんな彼女のもとには、なんと、その亡き夫から、手紙が届くのです。文章の終わりには、”PS. アイラブユー”と書かれたものが…。

 それはまるで、生きて苦しむ彼女の状況を全部お見通しのようで、また的確なサジェスチョンにとんだ手紙で…。

 彼女は、彼女のことを案じる友人たちや、素直にはなかなか心を通わせられない母、そして、失意の中で出会うダニエルほかの人の心に支えられて、でも、傷心路線一直線で、日々を過ごすのです…。

 そして、亡き夫からのメッセージは届き続け、四季はうつろい…

 …というのがストーリーです。

 

 映画の中では、とにかくこの夫が、とてもあたたかくて優しくて。一方、妻のほうは、仕事のストレスほかをバンバン夫にぶつけます。それでもそれでも、夫はやさしくて。こんなにも愛される妻というのがそうそういるものではないだろうと思うほどに妻は愛されます。アイルランドの男性って、こんなにもユーモラスであたたかく優しいのか…と思うほどで。

 そして届く手紙は、不思議ではあるけれど、それが届くことも、そんなに現実離れはしていない設定で、(どうやって届けているかはさぐらないで)と最初の手紙に書かれていますが、私は思わず、某信託銀行系列の遺言信託の新商品か?と考えてしまいました…。(実際のお届方法は、映画の最後のほうで明かされます。ここでは秘密にしておきましょう)

 …この映画で印象的だったのは、この亡夫もやさしいのですが、他に登場する男性も本当に優しい人ばかり。…それでけに、心がぽかぽかになったりうらやましかったりしました。特に、ダニエル…という男性が出てくるのですが、このかたの外見その他はまさに私の好み♪…でありますゆえ、うううう…。なんて、なんて…(あとはネタばれ防止でごにょごにょ)…でありました。

 もっとも、最後の展開。私的にはなるほどなぁと納得できましたが・・・。(このあたり、映画をご覧になられたかたとお話してみたいポイントです)

 なんとなく寒い秋風の中で、ふっとあたたかさが欲しくなられたらご覧になられてはどうでしょう。…どんな世代のどんな人にあうのかが、いまひとつよく絞り込めないのですが…。あと、正直なところエンディングに日本語の歌詞の曲が流れたのが、なんだか…違和感を持ちました。コケっ…という感じで。

 ちなみに、冒頭に出てくる夫婦喧嘩他のシーンの亡夫は、以前書いたカテゴリーでいくと”文系”で、その後に、出会ったころの回想シーンにでてくる亡夫は、“理系”タイプ?であり、この二人が、同じキャラの人間とは思えなくて、かなりとまどいました。…人は結婚すると?こうも?変わるものなのでしょうか…

 

 ちなみに、タイトルからビートルズの”PS. I Love You”を思い出したのですが、その歌詞にもちろん通じるようでありました。もっともこの曲、ビートルズのシンプルな歌詞時代の曲の中でもかなりシンプルなほうだと思います。この映画は、さすがにこの歌詞ほどにはシンプルでないストーリーでした。

 “死ぬ前にしたい10のこと””象の背中”のときにも考えましたが、自分があと余命数か月だとしたら何をしたいと思うのか…。

 それを考えると、自分の中の不要な部分が全部そげ落ちていくのを感じます。

 なお、この映画は、”残していく人”の映画のようにPRされていますが、”残されていく人”の映画でした。

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【読書】荒野へ

 映画「イントゥ・ザ・ワイルド」の原作「荒野へ」(ジョン・クラカワー氏著)を手にしました。

 手にする前は、うかつにも、あの映画での主人公の手記…だと思って買ったのですが(考えてみると作者の名が、映画の主人公と違っていましたね)、読んでみると、あの本人とは違うノンフィクション作家が、自身の経験もおりまぜながら、あの、アラスカの地で亡くなった青年のことを書いている本で、ちょっと自分の中での受け入れ態勢と違っていたもので、混乱してしまいました。そんな勝手な事情があるためか、なんとなく、むしろ、ストレートにあの青年の手記だけ、全文通して読んでみたかったというのが、まず正直な感想です。

 なんとなくテレビカメラがあっちこっちにむいてしまっているような気が、勝手な思い込みによって生じてしまいました。映画で描かれていた青年、マッカンドレスが、なぜあんな行動にでたのか(あきらかに予備知識&準備不足で、なぜあの無謀ともいえる冒険をしたのか)…を知りたかったのですが、結局そこのところは、私にはよく理解できなくて、ますます、何故?が深まってしまいました。

 正直なところ、あの青年のあの旅は、誰のためにどう意味があったのだろうか?…それが結局つかめずにいます。彼を想う周囲の人に対しても、また、彼が臨んだ自然に対してもなんとなく失礼に思えてしまって、なぜ?…が解決できないでいます。

 久々にひいた風邪のせいで、頭がぼーっとなっていて、その状態で読んだからかもしれませんが、どうにも心に重くて。

 ちなみに、このほんの著者は、エベレスト遭難を描いた本“空へ”を書いてもおられたのだと、後付けを見て気がつきました。

 ドキュメンタリー系の本というのは、そこに書かれている衝撃の事実…が心にまず入ってくるので、それを書いた筆者のことは、視界からぬけてしまっていたことに気がつきました。”空へ”では、エベレスト登山に関して描かれている実態が想像以上の世界だったので、そちらのことばかりに気がいっていました。

 あらためてそちらはまた、この”荒野へ”の著者の本として読み直してみたいと思っています。

 自分は、石橋を叩いて叩いて、もうひとつ叩いて、わたる前に叩き壊してしまいかねないほどに臆病なタイプで、なにかをするときには、できる限り、情報収集をしてからでないとのぞめないタイプなだけに、自分の物差しで行くと”無謀”としか思えない冒険は、“冒涜”としか思えなくて…。ひたすらうなり続けてしまいました。

 うーん。うーん。うーん。

 

 

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【読書】容疑者Xの献身

 ただいま映画公開中。しかも、今やすっかりノーベル賞ニュースで、トレンディな言葉?になっている”物理””数学”屋さんのおはなしである、いわば旬の本といえるかもしれない”容疑者Xの献身”という本を読みました。東野圭吾さんのガリレオシリーズと言われるもののうちの一冊で直木賞受賞作。

 ひょんなはずみから、娘とともに、別れた前夫を殺害してしまった女性がいて、そのアパートの隣室に住む、高校の数学の先生が、なぜかおせっかいをやいて、その女性の犯行隠蔽の助けをする。そして、その事件にたずさわった刑事の相談相手…というのが、奇しくもその隣人先生の大学時代の友人で、物理屋さんであった…。

 というようなお話です。例によってミステリーなどの場合は、あとはごにょごにょとネタばれなしで書きます。

 とても読みやすい文体で、親しみやすい内容でいっきに読んでしまいました。この本を買った理由は、電車の中で読んでいた本を駅に到着した時点で読了してしまい、では帰りの電車では何を読もうかしら?と思い、駅にあるそんなに大きくない書店に入ったところ、限られた本の中から、めあてとする”震えるスパイ”のような小説を見つけ出せず、それでは…と、いうことで、今はやりの、”ランキング1位買い”をしてしまった…というものなのです。ランキングに頼って買う…というのは、本当は好きではなくて、日頃はまずしないのですが、今回の場合は、”素直”に、そうしてみてよかったかもと思いました。途中の展開にも引き込まれ、しかも最後の展開は想像できないものでした。

 十分に自分の中で可視化しやすく、もうすべての登場人物のイメージも自分で作り上げてしまっていますので、あえて映画は見ないでおこうかな…と思っています。なぜならば、俳優さんの中で、この本に出ているような真の理系人間を演じることができる人は少ないと感じるからです。

 …どこか空気が違うのですよね…。文系の人と、理系の人って…。

 ともすれば、世の中で奇人変人扱いされがちな理系人間。

 この本の中ではとりわけそれが良くも悪くもそれが象徴的に描かれています。私の周囲は、友人、知人、親戚えとせとらのほとんどが、いわゆる理系…で、たぶん90%以上がそんな人たちなので、この本の登場人物、特に隣人の数学の先生は、ぴたっと…そんな周囲の人たちの像にはまりました。このことが、もしかすると、私がとても自然にこの本のキャラにはまれた理由かもしれません。

 一人だけ、どうしてもなぜかしっくりこないメインキャラ…をあげるとするならば、数学教師の隣室に住む、前夫の殺害に関わってしまった女性、その人でした。

 なぜしっくりこないのか…。それはよく自分の中で整理しきれなくて、もやもやとしているのですが。

 ラストのガリレオからの一言…が最後にとても心に沁み、読後感をよい形でまとめてくれました。気軽に読めて、そこそこにおもしろく、ぐっとくることができる、とてもバランスのよい本だと思いました。

 私の周囲のとりわけピュアな人たちを思うとき、

 …この献身。…ここまでやる?… と思ったりしないで、”相手次第ではさもありなん”…と思ってしまえること。それは私の幸せなのかもしれません。

 

 ちなみに、“政治家Xの献身”などという本は出版されないのでしょうか…(ぼそ)。

 

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