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【映画】大停電の夜に

 クリスマスイブの夜に、東京で大停電が起こったら…? そんな夜の人々の心模様をやわらかくせつなく描いた素敵な映画に出会いました。会社の上司と不倫して、心の制御がきかなくなっている女性、余命いくばくかの親から、思いがけない話を聞かされてとまどう男性。昔つきあっていた男性が、刑務所から出てきて、彼から逃げようと走り、産気づいてしまい、彼に付き添われて病院に行くことになる女性。長年連れ添った妻から、思いがけない過去を聴く男性。明日乳がんの手術を受けることになっている女性。ある女性を待ちつづけてBARをしている男性…ほか、いろいろな人の人生が、思いがけないところでクロスしていきます。

 本当に大停電になったら、街はもっとパニック状態で、こんなこと、あんなこと、ありえないよね… と思うような都合のよい状況なのですが、なにせこの映画は冒頭から素敵なメルヘンのお話で入るので、全編、そんな、あたたかなところだけを現実から切り取ることにも、抵抗がなくなってしまいます。

 すごく複雑に思いがけない接近をするので、え、ここでもしあの人とあの人が会ってしまったら…と はらはらします。その状況がどうなるかは、ここでは書かないでおきますが、この作品を作ったかたの性格の良さが感じられる、素敵な素敵なメルヘンでした。まったくの予備知識なく、ふっとレンタル店でこれを手にとったことも不思議な縁かもしれません。

 人と人とのつながりって、本当に不思議です。思いがけないところで、思いがけない糸がたくさんつながるのを、特に最近、感じることばかり。そんなところでしたので、このお話を見ていて、不思議なリンクもさもありなん…と思えました。

 この映画の中で、宇津井健さん演じる男性が、よいことと、悪いことがあった一日だったと振り返るシーンがあります。

 たまたま昨日は、人と人との思いがけないつながりを強く感じ、私もとても心にあたたかいお手紙と、「…」というようなメールを受け取ったところだったので、(宇津井健さんがこの映画の中であったほどのレベルではまったくないにせよ…)な・る・ほ・ど・ね・・・ と、人生の中の機微を感じました。

 心を尽くす、尽くされる…とはどういうことなのか…。しみじみと感じました。

 この映画の後味がとてもよいのは、どの人も、心を尽くしていたから…。知られないようなところでも、一生懸命心を尽くしていたからだと思います。

  一度しかおめにかかったことがないけれど、ホンモノのかただなぁと感じたかたからの思いがけない厚情のお手紙にお返事を書く時間はとても幸せでした。そういう気持ちのよさを大事に抱えていこう☆と思いました。

 心を尽くして向かい合える相手に出会えるかどうか… それは恋とか愛とかに関わらず、人として…。 そんなかたにまた出会えた幸せとともに、この映画を感じることができたよい日でした。どんなかたにも、その時の最善を尽くせたら…ともしみじみと思いました。

 こんな停電の夜にもし遭遇するとしたら…?と、ふっとそんなことを考えました。キャンドルがとてもよい役割を果たしていて、昨年、ひょんなことからキャンドルの灯りに惹かれるようになったことともあわせて、よい作品でした。

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