« 海外旅行の準備(いいな☆) | トップページ | 【映画】レミーのおいしいレストラン »

【読書】アフリカの瞳

 昨日も少し書きましたが、帚木蓬生著 「アフリカの瞳」 講談社文庫 を読了。けっこう分厚い本なのですが、惹きこまれて持ち歩き、いっきに読了。

 日本の医師がアフリカの某国(明らかには書かれていませんが、人種差別政策の歴史云々からどこかは明瞭)で、現地の人のために尽すお話で、前作、「アフリカの蹄」の天然痘との闘いであったことに続いて、この作品では、エイズ(HIV感染)がとりあげられています。

 製薬会社の治験疑惑や、現地での誘拐事件、女性の人権問題なども加味されて、すっと読める中に深さと真摯な想いが伝わってくる、この作者らしい作品です。

 エイズのことについても、非常によく語られていると思いました。家族からの感染が多いこういう国ならではの難しさや悲しみが描かれていました。

 また、母国でない国とどうかかわっていくか、ほかの国でどう生きていくのか…。そういう視点にも考えさせられるところが多々ありました。

 鉄条網で張り巡らされている外国人学校、襲撃を恐れないといけない街の商店。…日本人が海外に進出したときと、たとえば華僑の人が進出したときでは、ずいぶんと様子が違うのだとか。華僑の人のお店は襲撃されない。その理由はなにか…。

 そこに根付いて生きていこうとする人と、外国から利益だけを短期間で得て、去ろうとする人との違いなどが鮮明で、ニュースなどで見聞きする多くの日本人のかかわり方について、ふみゅ…と思わずにはいられませんでした。

 本当に人として”よく生きる”こととはどういうことなのか。

 清冽な気持で読了できました。人を動かすのは人。人の動きをとめるのもまた、人。最近よく感じるそのことを、あらためて感じた本でした。

|

« 海外旅行の準備(いいな☆) | トップページ | 【映画】レミーのおいしいレストラン »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【読書】アフリカの瞳:

« 海外旅行の準備(いいな☆) | トップページ | 【映画】レミーのおいしいレストラン »