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【読書】殺意の川

 法廷もののというのは、”どんでん返し”がお決まりですが、そのどんでん返しに思わずうならされました。人の想いとはかくなるものかと。すっと読める文体で、読後感がよい本でした。こんな季節でも、いやな気持になって読み終わることがない、一服の清涼剤にすらなることを期待してページをめくれる貴重な作家なのかもしれません。

 中短編集で、タイトルは「季節のない川」「すみだ川」「罪の川」「偽りの川」「真実の川」の5編によってなっている本ですが、なぜ、川なのか・・・流れるべくしてある方向に流れていくというには、蛇行や伏流水に満ちた川だと思いました。

 特に最後の「真実の川」の動機は、想像もつかないもので、人が人を想うということはこういうことなのか…とその深さに驚きました。

 「殺意の川、小杉健治氏 集英社文庫

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