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【読書】字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ

 

 いつもお世話になっている映画の字幕。

 ほとんど聞き取れないくせに、たまにちらっと聞き取れた言葉の意味と字幕が違っていると、「???」と言いたくなってしまう字幕。プロのかた相手に一素人がどうのと言えるわけではないと十分わかり、プロにはプロのなにかしらの事情があると思って、そんなときに通りすぎてしまうのが常なのですが、そういう字幕のプロ屋さんの本音が書かれている本に出会いました。同じ日に、別々に二人のかたから、この本を紹介されるというのも何か奇遇に感じ、これは手にするしかないと早速手にしました。

 「字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ」 太田直子氏著 光文社新書です。

 タイトルからいって、字幕屋さんらしいというか、あまりに字余りでらしくないというか・・・思わず目をひいてしまいます。 

 さすが、日ごろすっと読ませることを得意とする字幕屋さんの本だけあって、本当にすっと読める本で、外出先であっというまに読んでしまいました。

 字幕にするときと、吹き替えにするときの留意点なども読んでみるとああ納得で、口の動きの長さにあわせないといけない吹き替えも難しければ、人が読める字数におさめる字幕も本当に大変だと思いました。いつだったか、ウッディ・アレン氏主演の映画をみて、あまりにセリフが多くて読み疲れてしまった記憶が蘇ってきました。

 長すぎる字幕って、本当に大変。

 この本の34ページに、ある例題が書かれていました。

<むっつり黙りこむ女に男が問いかけるシーン>

 男:「どうしたんだ?」  

 女:「あなたが私を落ちこませているのよ」

 男:「僕が君になにかしたか?」 

 

 これをそれぞれ5文字以内にしないといけないときにさぁどうしますか?ということで、

 字幕屋さんは

 男:「不機嫌だな」

 女:「おかげでね」

 男:「僕のせい?」

 とされたそうです。うーん…。なるほど…。ほかに案はありますか?特に女の人のセリフのところで…との問いかけでしたので、私は、この女の人のセリフは少し違うように考えました。字幕屋さんになったつもりになると面白いです。

 これからは映画の字幕を見る目が少しかわりそうな一冊です。

  

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